1月11日(金)    上佐波賀筏(曇り時々晴れ一時小雨)    中潮

明けましておめでとうございます。本年もつたない文章を書き綴りますが、お付き合いの程宜しくお願い致します。初釣りを何時にするかと考えているうちに日にちが過ぎて行き、重い腰を上げなくてはいけない時期になってしまいました。困った爺さんです。出来るだけ勤められています釣り人さんの邪魔にならない平日に釣行するようにしていますので、2週目の金曜日に釣行する事にしました。午前中は少し時雨れるようですが、気温も高めですので、年を重ねた爺さんには体にやさしい気候ではないかと思います。釣行先は年末に舞鶴湾 四季の筏釣りの和田さんが素晴らしい釣果を上げられました上佐波賀です。自宅を4時頃に出発します。路面が濡れています。夜中に雨が降ったようです。国道の温度表示は2℃を表示しています。この時期としては暖かい朝です。R9→R27→佐波賀のルートで車を走らせます。下山辺りから小雨が降り出します。安全運転で舞鶴を目指します。6時前頃に佐波賀渡船さんの駐車場に到着します。1台も車が停まっていません。身支度を整えて、船頭さんが到着されるのを車の中で待ちます。6時30分前に船頭さんが到着されます。お互い朝の挨拶を交わします。渡船代3000円、牡蠣代1000円を支払います。爺さん1人を乗せて出船です。

6時35分頃、上佐波賀筏群に到着します。17番筏に着けて貰います。薄暗い中筏に上がります。船頭さんに牡蠣を引き上げてよい個所を窺います。今の所、引き上げてよい個所は筏の北側半分だけと教えて貰います。今年の上佐波賀での牡蠣チヌ狙いは厳しい状況のようです。大島さんの所の牡蠣を使用出来るのは、今の所、17番筏の北側半分だけですので厳しいです。昨シーズンは、3番、4番、17番の筏に吊るして有る牡蠣をつかえたのですが、今シーズンは余りにも少な過ぎます。困った事です。大島さんの所では、代替わりされていて、今はお孫さんが牡蠣作業をされているようです。これから先、防寒着をドロドロにしながらの牡蠣チヌ狙いは出来なくなるかも知れません。寂しい限りです。話が横道にそれてしまいました。吊るして有る牡蠣を引っ張り上げて、牡蠣を剥がしながら牡蠣掃除を始めます。今年は首近くまである前カバー、腕カバー、ゴーグルを着用しての牡蠣掃除です。これで少しは泥はねが防げるかも知れません。ひたすら牡蠣掃除に励みます。まだ牡蠣が小さいと云われていたのですが、確かにまだ牡蠣が大きくなっていません。小さい事を承知の上での牡蠣チヌ狙いですので仕方が有りません。8時過ぎにようやく牡蠣掃除を終える事が出来ました。相変わらず牡蠣掃除が上達しません。前カバーやゴーグル、腕カバーに泥が飛び散っていますが、何時もの様に防寒着やメガネがドロドロになる事は有りませんでした。着用して正解でした。牡蠣掃除で出たゴミをドバーと釣座位置の北向き側に撒きます。付けていました保護具を綺麗に洗って、床の周りに飛び散った泥を洗い流します。次に荷物の整理をしてから、ゆっくりと仕掛けの準備をします。(タックルは竿 1.37m リール バイキング筏-44 ライン 2号通し 錘り なし 0.5号 鈎 海津14 16号)

8時20分頃から牡蠣チヌ狙いを開始します。先ずは刺し餌の牡蠣の半貝を、1ヒロ、1ヒロ、慎重に落とし込みます。3ヒロ半くらいの所で、”コツコツコツ、コツコツコツ”何かが刺し餌の牡蠣の半貝を啄んで来ます。直ぐに取られてしまいます。何度か落とし込みますが、全てこのタナで刺し餌の牡蠣の半貝を取られてしまいます。「う〜ん、底まで牡蠣が落ちんぞ!〜」合わせを入れても鈎掛しません。おそらくハゲがこのタナに陣取っているのだと思われます。頭が痛いです。底までの深さ分を取ってラインを手繰り上げて、刺し餌の牡蠣の半貝を前方に投入して竿下まで持って来ます。着底。”コツコツ、フ〜、コツコツ、フ〜”ヒイラギが刺し餌を啄んで居ます。直ぐに刺し餌の牡蠣を取られます。この前方に投入する方法を何度か試しましたが、ヒイラギも慣れて来たのか、着底前から刺し餌の牡蠣の半貝を啄んできて取られてしまいます。牡蠣では勝負にならないようです。参りました。ひたすら彼方此方前方に投げ込みますが、全てヒイラギの餌食となってしまいます。

ハゲやヒイラギに翻弄されて時間だけが過ぎて行きます。今日は牡蠣チヌ狙いですので、他の刺し餌はあまり使いたくないのですが、背に腹は代えられませんので、イ貝を刺し餌にして落とし込んで見ます。徐々にタナを深くして行きますが、刺し餌のイ貝を触って来る魚は居ません。着底。暫く静観しますが穂先に反応が出ません。頻繁に誘いを掛けますが穂先が反応を示す事は有りません。やはり今日は牡蠣チヌ狙いですので、牡蠣にこだわって見る事にします。爺さんの悪い頭で色々と考えを巡らします。考えを巡らした結果、牡蠣の両貝で落とし込んで見る事にします。ただ牡蠣の両貝を使う時に気になるラインへのキズです。牡蠣の片方の貝柱を切って少し口を開けて、鈎をラジペンで掴んで牡蠣の奥にあるワタ部分に差し込むのですが、チモト部分やラインが少し牡蠣の中に入りますので、擦れてラインにキズが入る心配が有ります。しかし心配していてもどうしようも有りませんので、牡蠣の両貝を刺し餌にして落とし込みます。3ヒロ半くらいの所に居ますハゲと思われる魚に取られない様にリールをフリーにして落とし込みます。落とし込み途中、3ヒロ半くらいの所で両貝を触って来る反応が出ますが、牡蠣の両貝ですので半貝より重いために早くタナを通り過ぎますので無事に通過します。底から1ヒロ〜1ヒロ半位の所にヒイラギが陣取っていますがここも無事通過して着底します。”コツコツ、フ〜、コツコツ、フ〜”ヒイラギらしき反応が出ますが、刺し餌の牡蠣の両貝をなかなか啄みきれないようです。かなり長い時間かかってようやく取られます。この間に上下の誘いを掛けましたが、穂先に啄む反応は出ますが両貝を取られる事は有りませんでした。後はチヌが喰ってくれるだけですが、爺さんは牡蠣の両貝での穂先に出るチヌアタリを経験した事が有りませんので、どんなアタリが出るかすごく楽しみです。牡蠣の両貝での落とし込みを続けます。ポロポロと竿先に牡蠣を割って撒きます。

ひたすら牡蠣の両貝を刺し餌にして落とし込みますが、強いアタリで穂先を押え込んで来る反応が出ません。ヒイラギの反応は頭に焼き付けましたので、ヒイラギ以外の反応が出た時に合わせを入れて見る事にします。しかしヒイラギと思われる反応以外のアタリが出る事無く時間が過ぎて行きます。頻繁に上下の誘いを掛けますがチヌと思われる反応が出る事は有りません。10時10分頃、刺し餌の牡蠣の両貝をリールをフリーにして落とし込んで行きます。やはり3ヒロ半くらいのタナで刺し餌の両貝を触って来ます。底から1ヒロ半くらいの所でも触って来ますが無事着底します。”コツコツ、フ〜、コツコツ、フ〜、コツコツ、コツコツ”ヒイラギアタリから少し強めの反応に変わって来ます。穂先の動きに神経を集中します。”コツコツ、コツコツ、グー、グーーー”強い啄む反応が出て穂先を少し押え込んでさらに深く穂先を押え込んで来ます。心臓が飛び出しそうです。深く穂先が押さえ込まれた所で、即、立ち上がって大合わせを入れます。”ガツン”竿を持つ手に心地よい重い感触が伝わって来ます。立ち上がった分一気にラインを巻きます。ラインを巻いたのと同時に重さの有る強烈な突込みが始まります。この手に伝わって来ます感触はそこそこのチヌのようです。重さを伴った強烈な突込みですのでジリジリとラインを引っ張り出されます。左前方に突っ込んでいますので後ろの牡蠣ロープの心配をしなくて良いようです。強烈な突込みに耐えながら徐々に浮かせます。頭の中でライン切れの不安がグルグルと駆け回っています。「何とかもってくれ!!〜」漸く竿先の少し先でギラッと光る大きな魚影が見えて来ました。「でっか!!!〜」大きさを見て大慌てです。何度も何度も突っ込まれてヒヤヒヤもので海面に浮かせて無事タモに収まります。大台のようです。有り難い事です。

初めて牡蠣の両貝でチヌを上げる事が出来ました。穂先に出る反応をしっかり悪い頭いインプットしました。チヌが来てくれましたので手返しにも力が入ります。ひたすら牡蠣の両貝で落とし込みを続けます。落とし込みを続けていますと、北風と小雨が吹き付けて来ます。やはり天気予報通りの天候のようです。彼方此方から風が吹いて来ますので筏が良く動きます。ポイントがズレズレです。陸側の筏列と中筋の筏列がぶつかっています。釣座位置の前にも陸側列の筏が近づいて来ます。当たる事は無いと思うのですが、チヌを掛けた時に、前に走られると筏に吊るして有る牡蠣ロープの餌食になるのが心配です。筏にアンカーロープが打って有りませんので、風や潮流の影響で良く動きます。困った事です。ひたすら牡蠣の両貝で落とし込みましたが、チヌと思われる反応が穂先に出る事無く昼になってしまいました。昼ご飯を頂く事にします。今日もパンとカップラーメンの昼ご飯です。時雨雲も通過して行きましたので、青空の下のんびりと頂ます。

12時30分頃から午後の牡蠣チヌ狙いを開始します。昼ご飯を頂く前に、竿先に牡蠣ゴミをドバーと撒いて置きましたので、慎重に刺し餌の牡蠣の両貝を落とし込んで行きます。相変わらず3ヒロ半の所で牡蠣の両貝を触って来ます。このタナを過ぎますと、次は底から1ヒロ半ぐらいのタナでヒイラギが触って来ます。このタナも無事通過して着底します。”コツコツ、フー、コツコツ、フ〜”ヒイラギが牡蠣の両貝に反応しています。何時チヌアタリが穂先に出るか分かりませんので、穂先の動きに神経を集中します。しかしチヌアタリなくヒイラギに刺し餌の牡蠣の両貝を取られてしまいます。ひたすら落とし込みます。12時55分頃、刺し餌の牡蠣の両貝を落とし込みます。3ヒロ半くらいの所で啄まれながらも通過します。もう少しでヒイラギのタナと思っていたと所、強い反応で刺し餌の牡蠣の両貝を触って来ます。強い反応の為にラインフケが出来ます。”ゴツゴツゴツ、ゴツゴツゴツ”刺し餌の落下に付いて来ます。心臓ドキドキです。十分に竿先を送り込んでから、立ち上がって大合わせを入れます。”ガツン”心地よい感触が伝わって来たのと同時に、重さを伴った強烈な突込みが始まります。底より上で掛けましたので突込みが強烈です。出来るだけラインを出さない様にしているのですが、ジリジリとラインを引っ張り出されます。右方向に突っ込んでいますので、いつ牡蠣ロープ側に突っ込まれるか分かりませんので、筏の東端まで移動してやり取りを行います。直ぐに筏と筏の間に入り込みます。爺さんの足元や前の筏の牡蠣ロープに走られないように注意してやり取りを行います。しかしこのチヌの突込みも強烈過ぎます。来ればデカいチヌと云う感じです。腕がパンパンです。何とか筏の間から引っ張り出します。引っ張り出して直ぐに海面下に大きな魚影が見えて来ます。「これもでっかいで!!!〜」四苦八苦しながら海面に浮かせて無事タモに収まります。大台のようです。有り難い事です。

時々牡蠣の半貝で落とし込んで見ますが、やはり3ヒロ半くらいから下には落とし込む事が出来ません。やはりそこまで落とし込むには牡蠣の両貝でなければいけないようです。牡蠣の両貝を使った時のラインへのキズを心配していたのですが、あまり心配をしなくても良いような気がしてきました。ひたすら牡蠣の両貝を落とし込みます。1時15分頃、牡蠣の両貝を落とし込みます。相変わらず同じタナで触って来ます。着底。”コツコツ、フ〜、コツコツ、フ〜”ヒイラギが触っています。穂先を凝視していますと”ゴツゴツゴツ、ゴツゴツゴツ、グー、グーーー”強い反応で穂先を押え込んで来ます。即、立ち上がって大合わせを入れます。”ガツン”重さが竿を持つ手に伝わって来ます。立ち上がった分一気にラインを巻きます。ラインを巻いたのと同時に重さを伴った強烈な突込みが始まります。「これもでっかいで!!〜」ラインをジリジリ引っ張り出されます。強烈な突込みです。強烈な突込みに耐えながら徐々に浮かせます。中層辺りまで浮かせて来た所で、重さを伴った強烈な突込みを竿で溜めて耐えていますと、急に穂先が跳ね上がります。ラインを巻いて確認しますと、ライン切れのバラシです。切れた所がザラザラです。やはり心配していた通りのライン切れです。「う〜ん、いまのもでっかかったな!!!〜」税金と諦めなくてはいけないようです。

気持ちを切り替えて落とし込みを続けます。1時35分頃、刺し餌の牡蠣の両貝を落とし込みます。突かれながら着底します。”コツコツ、フ〜、コツコツ、フ〜”ヒイラギが刺し餌の牡蠣の両貝を啄んで居ます。穂先の動きを凝視していますと”コツコツ、グー、グーーー”強い反応で穂先を大きく押さえ込んで来ます。即、立ち上がって大合わせを入れます。”ガツン”重さが手に伝わって来ません。しかしチヌの可能性も有りますので慎重に浮かせます。海面に姿を現したのはアナゴでした。久しぶりの為に感触を忘れていました。ガックリです。気を取り直して落とし込みを続けます。ひたすら手返しを繰り返します。2時10分頃、刺し餌の牡蠣の両貝を落とし込みます。同じタナで突かれますが無事着底します。”コツコツ、フ〜、コツコツ、フ〜”相変わらずヒイラギが刺し餌の牡蠣の両貝を啄んで居ます。何時チヌアタリが穂先に出るか分かりませんので、穂先の動きに神経を集中します。暫くヒイラギに突かれていたのですが、ヒイラギが突かなくなりましたので、誘いを掛けようと思った時に”ゴツゴツゴツ、ゴツゴツゴツ、グー、グーーー”強い反応で穂先を大きく押さえ込んで来ます。即、立ち上がって大合わせを入れます。”ガツン”重さを伴った感触が伝わって来ます。立ち上がった分一気にラインを巻きます。ラインを巻いたのと同時に強烈な強い突込みが始まります。ラインを巻けばまた少し引っ張り出されます。重さを伴った強烈な強い突込みですので腕がパンパンです。下へ下へと強烈な重さを伴った突込みに耐えながら徐々に浮かせます。ようやく海面直下にギラッと白い大きな魚影が見えます。「これもデッカイで!!!〜」海面に浮かせて無事タモに収まります。大台のようです。有り難い事です。

またまたチヌが来てくれましたので手返しにも力が入ります。竿先にパラパラと小さな牡蠣を割って撒きながらチヌアタリを待ちます。しかしなかなかチヌと思われる強い反応が出ません。ひたすら誘いを掛けますがチヌアタリが出ません。ためしに牡蠣の半貝を落とし込みますが、3ヒロ半くらいの所で取られてしまいます。底まで届ける事が出来ません。何とかバラシタチヌを取り返したいと、強欲な事を考えながら手返しを繰り返します。徐々に納竿時間と伝えています4時30分が近づいて来ます。夕時合いを期待して手返しを早めます。しかしチヌと思える反応が穂先に出る事は有りません。ひたすら落とし込んで誘いを掛けますがチヌからの反応が穂先に出ません。「う〜ん、厳しいな〜」4時30分少し前までに、再度、チヌに牡蠣を喰わせる事が出来ませんでした。残念ですがこれで竿を納める事にします。今年の初釣りで考えもしなかった釣果に恵まれました。有り難い事です。餌取りの多い時は牡蠣の両貝が有効だと分かりましたので、修行中の身に一つ引き出しが増えました。有り難い事です。

釣果:チヌ3枚 51cm 53cm 54cm