10月11日(火)    上佐波賀筏(曇り一時晴れ)    若潮

前回、青井でのダンゴ釣りでチヌの顔を拝む事が出来ませんでしたので、アケミ貝をポロポロ撒きながらチヌを狙って見ようと悪い頭が思いつきましたので、何処のかかり釣り場で試して見ようかと色々と考えた結果、ダンゴ釣りでは良い思いをした事がない上佐波賀で試して見る事にしました。今回も予約の電話を入れていませんので、出船の時間が分からず自宅をかなり早い2時45分頃に出発します。国道の温度表示は13℃を表示しています。徐々に早朝の気温が下がっています。もう少しで一桁台になりそうです。今回はR9→R27→白鳥街道→黒鯛釣具さん→上佐波賀のルートで車を走らせます。安全運転で舞鶴を目指します。黒鯛釣具さんでアケミ丸貝大1袋、アケミ貝小1袋、氷小1ヶを購入します。4時50分頃に佐波賀渡船さんの駐車場に到着します。私だけかと思っていたのですが、先客さんの車が1台停まっています。サンドイッチを食べながら船頭さんが来られるのを待ちます。待っている間にまた1台車が到着します。5時50分頃に船頭さんが来られます。お互い朝の挨拶を交わして渡船代3000円を支払います。3番、4番が詰まっていますので、今回も17番筏で1日遊ばさせて頂く事にします。私を含めて4名の釣り人さんを乗せて出船です。

6時頃、上佐波賀筏群に到着します。先ずは私が17番筏に上がります。続いて3番筏に1名、4番筏に2名の釣り人さんが上がられます。筏に上がり先ずは毛虫チェックです。毛虫が居ません。今年は毛虫が湧かなかったようです。かかり釣りに専念できます。有り難い事です。次に海の色を見ますと、湾奥の筏らしい透明度の悪い色をしています。ブイを確認しますが完全にイ貝がなくなっています。来年までイ貝チヌ狙いはお預けです。先ずは釣座位置の北向き側にパラパラとアケミ丸貝を撒きます。アケミ丸貝を撒き終えてから、ゆっくりと仕掛けの準備をします。(タックルは竿 1.5m リール バイキングST-44 ライン 1.5号通し 錘り なし 0.5号 鈎 海津12号)

6時30分頃からかかり釣りを開始します。この時期にダンゴなしのかかり釣りは初めてですので、少々不安な気持ちが有りますが、先ずはアケミ丸貝を刺し餌にして落とし込みます。1ヒロ、1ヒロ、慎重に落とし込んで行きます。上層、中層では刺し餌のアケミ丸貝を触って来る魚は居ません。着底寸前のアタリに注意を払い落とし込みます。着底寸前のアタリもなく着底します。暫く静観しますが穂先に反応が出ません。誘いを掛けます。上に大きく誘い上げてゆっくり落とし込みます。着底。穂先に反応が出る事は有りません。誘いと静観を繰り返しますが反応が出ません。頻繁に上下の誘いを掛けますが、刺し餌のアケミ丸貝に反応する魚は居ないようです。釣座位置でパラパラとアケミ丸貝を上撒きしながらチヌからの反応を待ちます。粘り強く静観と誘いを掛けますが、反応が出ませんので筏周りを探って見る事にします。筏の彼方此方を探りますが釣座位置同様反応が出ません。釣座位置に戻りひたすら刺し餌のアケミ丸貝を落とし込みます。

1時間経っても全く刺し餌のアケミ丸貝に触って来る魚が現れません。何時もならダンゴ釣りに切り替えるのですが、今日はダンゴを持参していませんので、反応が出なくてもひたすら落とし込みを続けなくてはなりません。牡蠣チヌ狙いの良い練習と思い落とし込みを続けます。久しぶりに反応の出ない時間が延々と続きます。刺し餌のアケミ丸貝を触って来るのはチヌしか居ないと考えざるを得ない状況ですので、反応が出ない穂先に神経を集中します。少しで良いので穂先が反応してくれると気分的にかなり違うのですが、当たり前ですが此方が考えるように魚達が動いてくれる筈が有りません。今日は船頭さんに5時に竿を納めると伝えていますが、今のままの状況ではひょっとすと納竿時間が早まるかも知れません。反応が出ませんが定期的に刺し餌のアケミ丸貝を取り換えて落とし込みます。時間だけがゆっくりと過ぎて行きます。

ボチボチ2時間近くになる8時20分頃、反応が出ない刺し餌のアケミ丸貝を取り換えて落とし込みます。着底。暫く静観しますが穂先が反応を示す事は有りません。上下の誘いを速度を変えてひたすら繰り返していますと、”コツコツコツコツ、コツコツコツコツ…コツコツコツコツ、コツコツコツコツ…”極弱くてしつこい餌取りが触っているような反応を穂先が捉えます。「よっしゃ!〜、間違いなくこのしつこい反応はチヌやろ!〜」竿を持つ手に力が入ります。穂先を注視していますと”フ〜”と、穂先に負荷がなくなります。「よっしゃ!〜、今や!〜」立ち上がって大合わせを入れます。”ガツン”竿を持つ手に心地よい感触が伝わって来ます。竿を通して伝わって来る感触は間違いなくチヌの感触です。余り重さを感じませんので大きくはないようですが、シャープな突込みで相手をしてくれます。チヌとのやり取りを楽しみながら徐々に浮かせます。かなり上まで上げて来た所で重さが加わって来ます。牡蠣ロープに引っ掛かったと思ったのですが、ラインの角度を見ますと牡蠣ロープには届いていない角度です。「う〜ん?〜、何に引っ掛かったんかいな?〜」このままでは如何しようも有りませんので、バラシ覚悟で強引にラインを巻きます。徐々に上がって来ます。チヌの暴れる感触がなくなります。強引にラインを巻き続けていますと、海面下に白い魚影が見えて来ます。「よっしゃ!〜、バレテへんかったで!〜、何としても捕らんと!〜」よく見るとラインの切れ端にチヌが引っ掛かっています。どうやら浮遊しているラインに引っ掛かったようです。強引にタモで掬いに掛かります。チヌが暴れるとラインが切れそうです。一か八かチヌの下にタモを入れて強引に掬います。チヌが大きくなかったので上手くタモに入ります。強引にタモを筏の上に引っ張り上げます。30中ほどのチヌです。何とかチヌの顔を拝む事が出来ました。有り難い事です。

チヌが来てくれましたので俄然手返しにも力が入ります。穂先に相変わらず反応が出る事は有りませんが、穂先に反応が出ればチヌの可能性が高いですので、反応を示さない穂先に全神経を集中します。ひたすら手返しを繰り返しますが、刺し餌のアケミ丸貝に反応する魚が現れる事は有りません。10時を過ぎた辺りから悪い癖が出てしまいます。アタリ見たさにアケミ両貝でチヌを狙います。アケミ丸貝で反応が出ればチヌの可能性が高いのですが辛抱しきれません。この時期の無反応地獄はこたえます。私には、どうやらイ貝やアケミ丸貝で1日粘るかかり釣りは性格上無理なようです。直ぐにアタリを欲しがる困った爺さんです。辛抱が出来ないようです。早くも方針転換です。

刺し餌の両貝を落とし込みますと、上層、中層では反応を示す魚は居ませんが、着底後暫くすると”コツコツコツ、コツコツコツ”で、刺し餌の両貝を取られます。タイミングを見計り合わせを入れますと、シマイサキ、フグ、カワハギが鈎掛して海面に姿を現します。刺し餌を両貝にしますと頻繁に反応が穂先に出ますので、どうしてもアケミ両貝を多投してしまいます。悪い癖と分かっているのですが、どうしてもアタリを追い求めてしまいます。まだまだ修行が足らないようです。昼を回りますとアケミ両貝にも反応が凄く薄くなって来ます。無反応地獄とまでは行きませんが、凄くアタリが遠くて誘いたくってようやく反応してくるような状況になってしまいます。

3番筏の釣り人さんが2時に上がられますので、一緒に上がろうかとも思ったのですが、何時もの助べえ根性が出て上がりそびれます。4番筏の釣り人さんは既に12時に上がられましたので、後は5時までひたすらアケミの丸貝、両貝でチヌを狙う事にします。夕時合いを期待して手返しを繰り返しますが、ますますアタリが遠くなって行きます。忘れた頃にシマイサキが刺し餌のアケミの両貝を喰って来ますのでドキッとします。カワハギも肝がかなり大きくなって来たようで腹パンです。徐々に納竿時間が迫って来ますが、チヌと思える反応が穂先に出る事は有りません。辺りが薄暗くなって来ます。日が落ちるのが早くなって来ました。年を重ねますと、周りが薄暗くなって来ますと色々なものが見ずらくなって来ます。見ずらくなった眼で穂先を凝視しますが、納竿時間と決めています5時までに、再度、チヌに刺し餌を喰わせる事が出来ませんでした。まだまだ修行が足らないようです。次回のかかり釣りスタイルを如何するか頭が痛いです。悪い頭で考えて見ます。

釣果:チヌ1枚 36cm