6月29日(月)    大丹生筏(曇り後晴れ)    大潮

この時期の舞鶴湾では、コンスタントに数、型が出る事は少ないですので、今回は何処のかかり釣り場で遊ばせて頂くか考えた末に、波止が出来る前は、6月に入ればチヌが釣れ出していました大丹生に釣行する事にしました。舞鶴湾では各かかり釣り場の情報量が少ないですので、頭に浮かんだかかり釣りのイメージを土台にして、一日のかかり釣りを組み立てて行く事にします。今日も自宅を3時頃に出発します。国道の温度表示は16℃を表示しています。前回の釣行時と同じ温度です。今回はR9→R27→白鳥街道→黒鯛釣具さん→大丹生のルートで車を走らせる事にします。今回も観音峠の鹿に注意を払いながら通過します。相変わらず鹿が道端で草を食んでいます。安全運転で舞鶴を目指します。途中、綾部辺りで小雨が振り出します。道路に水溜りが出来ています。少し前に結構降ったようです。舞鶴に入りますと道路が乾いています。舞鶴は余り降らなかったようです。何時も通り、黒鯛釣具さんでオキアミLL1パック、サナギ小1袋、土小1箱、氷小1ヶを購入します。5時過ぎ、大丹生の西田渡船さんの船着場前に到着します。船頭さんも出て居られます。お互い朝の挨拶を交わします。荷物を降ろして車を駐車場に停めに行きます。船頭さんが荷物を運んでくださっています。有り難い事です。私1人を乗せて出船です。

船頭さんに筏に送って貰う途中、色々大丹生の情報をお聞きします。船頭さん曰く、「海がおかしい」との事でした。まだ、50を超えるチヌは出ていなくて、釣れても全体で2〜3枚との事でした。貽貝ではまだ釣れていないようです。5時15分頃に大丹生筏群に到着します。何方も筏には上がって居られません。波止には4人の釣り人さんが上がっておられます。後でもう1人上がられます。今日は大丹生筏を貸切のようです。船頭さんの「海がおかしい」との言葉も上の空で、「しめしめ、今日は大丹生のチヌを独り占めやな!〜。」強欲な事を考えながら、道路側の小屋付き筏に上がります。筏に上がり海の色を見ますと、由良川からの水がタップリ入った色をしています。ブイには多くの貽貝が付いています。「貽貝チヌを釣るぞ!〜」またまた船頭さんの言葉を無視です。困った釣人です。釣座位置を西向きに構えます。先ずは船を泊めるロープにぼんぼりの様に付いています貽貝を採って、釣座位置付近にパラパラと貽貝を撒いてから仕掛けの準備をします。(タックルは竿 1.5m リール バイキングST-44 ライン 1.75号通し 錘り ナシ 0.5号 鈎 海津12号)

5時30分頃から貽貝での落とし込みを開始します。大きな貽貝を刺し餌にして1ヒロ、1ヒロ、慎重に落とし込みます。上層、中層では刺し餌の貽貝を触って来ません。慎重に徐々にタナを深くして行きます。着底寸前に”コツコツコツ”と、刺し餌の貽貝を啄んで来ます。着底。穂先の動きに神経を集中しますが、刺し餌のサナギを触って来ません。上に大きく誘い上げてゆっくりと落とし込んで行きます。やはり着底寸前に”コツコツコツ”と、刺し餌の貽貝に反応を示します。速攻で大合わせを入れますが竿が空を切ります。「う〜ん、何が触ってんのかな?〜」再度、小さめの貽貝を刺し餌にして落とし込みます。慎重にタナを深くして行きます。やはり同じ様に、着底寸前に刺し餌の貽貝を触って来ます。穂先を押さえ込んで来たら合わせを入れるのですが、着底すれば刺し餌の貽貝に反応を示す事は有りません。おそらく餌取りの仕業と思うのですが、チヌでないと言い切れませんので、上に誘いを掛けてゆっくりと落とし込んで行きます。着底寸前に”コツコツコツ、コツコツコツ”と、反応を示して来ましたので、即、大合わせを入れますが空を切ります。刺し餌の貽貝を確認しますと綺麗に原型を留めています。やはりチヌ、フグ、以外の魚が刺し餌の貽貝に興味を示しているのだと思います。次は貽貝の塊の中に有りました牡蠣を半貝にして落とし込みます。徐々にタナを深くして行きますが、刺し餌の牡蠣の半貝に興味を示す魚は居ないようです。着底。何の反応も穂先に出ません。「う〜ん、何でや?〜」貽貝を触って来ましたので、魚達の活性が高いと思ったのですが、思ったほど高くはないようです。

上下の誘いを頻繁に掛けますが、刺し餌の牡蠣の半貝を触って来る魚は居ないようです。「う〜ん、かなり活性が悪いな〜」刺し餌の牡蠣の半貝を底で切り、再度、牡蠣の半貝を刺し餌にして落とし込みます。しかし、牡蠣に興味を示す魚は居ないようです。牡蠣の半貝、貽貝を刺し餌にしてひたすら落とし込みますが、穂先に反応が出る事は有りません。スタートはしめしめと思ったのですが、船頭さんの云われる通り海がおかしいような気がします。「素直に聞け!」と、云われそうです。6時30分頃まで牡蠣と貽貝での落とし込みを続けましたが、穂先に反応が出る事は有りませんので、ダンゴを打って魚たちの活性を上げる事にします。ダンゴを打つ前に、先ずはオキアミとサナギを刺し餌にして落とし込んで見ます。オキアミは着底寸前より極弱いアタリが有ますが、瞬殺状態とは云えないようです。サナギには反応を示す事は有りません。オキアミとサナギの抱き合わせを刺し餌にしてダンゴに包み投入します。着底。ダンゴを触る魚は居ないようです。ダンゴが自然に割れて刺し餌が飛び出します。”ジビジビジビ、ジビジビジビ”極弱い反応でオキアミを取られたようです。まだサナギが残っていますので、穂先の動きに神経を集中しますが反応が出る事は有りません。無傷で生還して来ます。オキアミも半分残っています。ひたすら手返しを繰り返します。7時頃、竿先にボコボコと大きい泡が上がって来ます。ボラの登場のようです。気合が入ります。大丹生川横の船着場から1隻の船が此方に向かって来ます。嫌な予感がします。前の筏に船を係留されて岩牡蠣の収穫を始められます。掃除をした後のゴミをダバダバと海に落としておられます。「こんだけ沢山の筏が有って、前の筏で牡蠣の収穫をするか?〜」宝くじなら大当たりです。何と運の良い事でしょうか。私は遊び、漁師さんは仕事、仕方が有りません。

ボラも来てくれていますので、気持ちを切り替えて手返しを繰り返します。ボラがダンゴを突いてくれます。”ゴンゴンゴ、ゴンゴンゴン”ボラにはダンゴを割るほどの強さは有りません。ダンゴが自然に割れて刺し餌が飛び出します。穂先の動きに神経を集中します。反応が穂先に出ません。オキアミにも反応を示さないようです。活性を上げるためにひたすら手返しを繰り返しますが、時々、オキアミに反応が出るくらいで、ハッとする様な強い反応が出る事は有りません。オキアミにも余り反応を示しませんので、ハリスダンゴで手返しを繰り返します。ボラもダンゴを突いたり突かなかったりとムラが有ります。気まぐれなボラですが、ボラにダンゴを突いて貰って魚達の活性を上げようと思っていますので、気まぐれボラですが大事にしたいと思います。ひたすら手返しを繰り返します。相変わらずオキアミも取られたり取られなかったりと、魚たちの活性が思うように上がってくれません。困った事です。8時20分頃、久し振りにボラのダンゴ突きでハリスダンゴを割られます。まだ反応が穂先に出ていませんので、刺し餌のオキアミとサナギの抱き合わせが残っているはずです。穂先の動きに神経を集中します。”コンコンコン”強めの反応が穂先に出ます。次の反応に備えて身構えます。”コンコンコン、グッ”強い反応で穂先を鋭く少し押さえ込んだ所で大合わせを入れます。”ガツン”心地よい待ちに待った感触が竿を通して伝わって来ます。この感触は間違いなくチヌの感触です。重さを感じませんので大きくはないようです。竿の上下で突っ込みをいなして、強引にラインを巻いて底を切ります。チヌとのやり取りを楽しみながら徐々に浮かせます。チヌの感触を楽しんでいますと、いきなり筏の中に突っ込まれます。牡蠣ロープに引っ掛かったようでラインを巻けません。脇が甘過ぎました。ラインを緩めてチヌが動いた時に、一気に竿を起こしてラインを素早く巻きますと、ドンドンとラインが巻ける様になります。牡蠣ロープから外れたようです。再度、筏の中に突っ込まれないよう慎重にやり取りをして、海面に浮かせて無事タモに収まります。30くらいのチヌです。有り難い事です。やはりラインにキズが付いていました。大きなチヌであればライン切れの所でした。まだまだ修行が足らないようです。

チヌが来てくれましたので、自然と手返しにも力が入ります。時々、サナギにも反応が出だします。何ヶ所か穴を開けられています。ハゲが刺し餌に反応し出したようです。ハゲが刺し餌に反応し出しましたので、オキアミがハリスダンゴでは持たなくなってきました。サナギを主にハリスダンゴで手返しを繰り返します。時々、サナギとオキアミの抱き合わせをハリスダンゴで投入しますが、ハゲの活性も上がったり下がったりしているようで、オキアミが無傷で上がって来る事も有ります。やはり全体的に魚達の活性が悪いようです。船頭さんの「海がおかしい」の言葉が脳裏を過ぎります。9時頃、一段と強いボラのダンゴ突きでハリスダンゴが割られます。穂先の動きに神経を集中します。”コツコツコツ、グッ”穂先が大きく押さえ込まれます。即、大合わせを入れます。”ガツン”重さのある感触が竿を通して伝わって来ます。竿を強引に起こします。起こしたときに伝わって来る感触はボラの感触です。どうやら大ボラを掛けてしまったようです。掛けてはいけないボラを掛けてしまいました。大ボラとのやり取りで腕がだるいです。もう少しで姿が見えだす頃だと思い、海面に目をやった瞬間に筏の中に突っ込まれてしまいます。竿でためて強引に巻いて後ろの筏の中を見ますと、牡蠣ロープに引っ掛かった大ボラの魚影を発見します。強引にラインを巻いた所でプチンとラインが切れてしまいます。大ボラとのやり取りで腕がパンパンですので、暫し休憩する事にします。

ハリスダンゴの刺し餌をボラが吸い込んできましたので、ますますかかり釣りがやりにくくなって来ました。ボラとチヌはセットと思っていますので、ボラを掛ける事でチヌを遠ざけてしまいますので、出きるだけボラを掛けないようにしているのですが、ハリスダンゴが割れてから刺し餌を吸い込むのは勘弁して欲しいです。ひたすら手返しを繰り返します。朝は風も有り時雨れていましたので寒かったのですが、太陽が顔を出すようになって来ましたので暖かいです。暖かさに誘われてぎこちなかった動きもようやく普段通りの動きになって来ました。無心で手返しを繰り返します。9時45分頃、刺し餌のオキアミとサナギの抱き合わせをハリスダンゴで投入します。”ゴンゴンゴン、ゴンゴンゴン”ボラがハリスダンゴを突いています。何時、チヌアタリに変わるか分かりませんので、上下する穂先の動きに神経を集中します。今日は沖からのうねりが結構は入ってきていますので、穂先の上下動が結構大きく釣りづらいです。ボラにハリスダンゴを割られます。”コツコツコツ”少し強めの反応が穂先に出ます。オキアミを取られたようです。サナギが残っている筈ですので、次のアタリを捉えるべく穂先を凝視します。”コツコツコツ、グッ”強い反応で穂先を大きく押さえ込んで来ます。即、大合わせを入れます。”ガツン”心地よい感触が伝わって来ます。竿の上下で突っ込みをいなします。一気に竿を起こしてラインを巻いて底を切ります。この感触は間違いなくチヌの感触です。感触から余り大きくはないようです。しかし、シャープな突っ込みで相手をしてくれます。チヌとのやり取りを楽しみながら浮かせます。海面に浮かせて無事タモに収まります。30を少し切るくらいの小チヌですが、相手をしてくれた事に感謝したいです。

何とか良型以上のチヌが欲しいと、強欲な事を考えて手返しを繰り返しますが、なかなかチヌと思われる反応が穂先に出ません。時間だけがゆっくりと過ぎて行きます。ノンビリと手返しを繰り返します。アジと小ハタが刺し餌を喰って来てくれた位で、状況が変化する事は有りません。12時になりましたので昼食のパンを頬張ります。ゆっくりと昼ご飯のパンを頂きます。徐々に暑くなって来ましたが、パラソルを立てるほどでは有りません。パンを食べ終えて昼からのかかり釣りに臨みます。相変わらずボラがハリスダンゴを突いてくれます。しかし、昼からはハゲの活性が落ちたのか、サナギが無傷で上がって来ます。オキアミも無傷で上がり出します。海の状態が悪いほうに動いているようです。ひたすら手返しを繰り返します。穂先に何時チヌアタリが出るか分かりませんので、穂先から目を離すことが出来ません。ボラの反応が無ければ殆どアタリの無いかかり釣りです。納竿時間は5時と決めていますので、時間が徐々に少なくなって来ます。3時ごろから徐々に波止の釣り人さんが上がり出されます。何とか1枚でよいので良型以上のチヌが欲しいと、相変わらず強欲な事を考えながらかかり釣りを続けます。あれほどよくダンゴを突いてくれていたボラも突き疲れたのか、時々ダンゴを突いてくれるくらいになってしまいます。穂先に出る反応が極端に少なくなってしまいました。チヌが刺し餌を喰って来る時は、全体的に活性が上がっている時が多いので、この状況は非常に厳しいように思われます。ひたすら手返しを繰り返しますが、穂先にチヌと思われる反応が出る事は有りません。チヌが喰ってくる状況をイメージしながら手返しを繰り返しましたが、5時の納竿時間までに、再びチヌに刺し餌を喰わせる事が出来ませんでした。まだまだ修行が足らないようです。

釣果:1枚 30cm
   
     (小チヌ:1枚 29cm)