12月14日(月)    上佐波賀筏(曇り後晴れ)    中潮

前回の初牡蠣チヌ狙いでのバラシがなかなか頭から離れません。ゴチャゴチャと悪い頭で考えていてもらちが明きませんので、実践有るのみと云う事で、再度、上佐波賀で牡蠣チヌを狙う事にしました。休日は釣り人さんも多いと思い、14日の月曜日に釣行する事にしました。土曜日に博奕岬のライブカメラで海の様子を見ますと、由良川からの濁りが湾の入り口に広がっていましたので、月曜日の釣行日は水潮の可能性が非常に高いと考えます。しかし以前からの悪い癖で、釣行すると決めたら天気や海の条件が少々悪くても釣行してしまいます。自宅を4時頃に出発します。国道の温度表示は5℃を表示しています。この時期としてはかなり暖かい朝です。師走なのかパトカーとよく出会います。観音峠の登り口でパトカーに道を譲ってもらいます。パトカーに道を譲ってもらったのは初めてです。これでスピード違反で捕まったら最悪です。安全運転で舞鶴を目指します。今回もR9→R27→ウスイ釣具店さん→上佐波賀のルートで車を走らせます。R27号に入って暫くしますと小雨が降って来ます。予報通りの天気のようです。フィッシング・ベイトGENさん付近から雨足が少し強くなって来ます。ウスイ釣具店さんで氷小1ヶを購入します。5時50分頃に佐波賀渡船さんの駐車場に到着します。先客さんの車が1台停まっています。雨も止んでいます。このまま止んでくれれば凄く助かります。荷物を船着場に運んで、身支度を整えていますと船頭さんが到着されます。船頭さんや先客さんとお互い朝の挨拶を交わします。先客さんは3番に上がられるようです。最近筏の予約をしないで来ますので、どの筏で1日遊ばせて頂くか何時も迷います。迷いに迷って24番筏で1日遊ばせて頂く事にしました。渡船代3000円と牡蠣代1000円を支払い、私ともう一人の釣り人さんを乗せて出船です。

6時30分頃、上佐波賀筏群に到着します。先ずは私が24番筏に上がります。次にもう一人の釣り人さんが3番筏に上がられます。船頭さんは釣り人さんを降ろして、そのまま東方向に船を走らせて行かれます。筏に上がり海の色を見ますと、川からの真水がタップリと入った色をしています。予想通りの完全な水潮です。今日も厳しいかかり釣りが予想されます。先ずは牡蠣ロープを引っ張り上げて牡蠣掃除から始めます。南側の牡蠣ロープには、テープが巻いて有りますので使用する事は出来ません。テープが付いていない北側の牡蠣ロープを1本引っ張り上げます。3番筏の牡蠣ロープよりかなり重いです。引っ張り上げますと3番筏より多くの牡蠣が付いています。引っ張り上げた牡蠣ロープを釣座位置の南側に運びます。いよいよ朝一の大仕事です。相変わらず防寒着を汚しながら牡蠣をロープから外して行きます。途中、体が暑くなって来ましたので防寒着の上を脱ぎます。7時50分頃にようやく牡蠣掃除が終わります。腰が痛いです。先ずは釣座位置付近に牡蠣ゴミをドバーと撒きます。昨冬よりゴミの付着が少ないです。ゴカイ類も少ないです。身の回りの整理を終えてから、ゆっくりと仕掛けの準備をします。(タックルは竿 1.4m リール バイキング筏-44 ライン 1.75号通し 錘り なし 0.8号 鈎 海津12号)

8時過ぎ頃からかかり釣りを開始します。先ずは牡蠣の半貝を刺し餌にして落とし込みます。1ヒロ、1ヒロ、慎重に落とし込んで行きます。上層、中層では刺し餌の牡蠣を触って来ません。着底。暫く静観しますが刺し餌の牡蠣を触って来ません。反応が出ませんので誘いを掛ける事にします。上に大きく誘いを掛けてゆっくりと落とし込んで行きます。何度目かの誘いの後、”コツコツ”で穂先の負荷がなくなります。竿で聞いて見ますと牡蠣の重さが有りません。刺し餌の牡蠣を取られたようです。ラインを巻き上げます。鈎が有りません。どうやら竿下にはフグが居るようです。再度、牡蠣の半貝を刺し餌にして落とし込みます。落とし込み途中では反応が出ません。着底。”コツコツ”刺し餌の牡蠣を取られます。鈎も有りません。フグが元気なようです。フグが居ればチヌも居る可能性が高いと思いますので、続けて牡蠣の半貝を刺し餌にして落とし込みます。着底。反応が出ませんので誘いを掛けます。反応が出ません。しつこく誘いを掛けますが反応が出ません。「う〜ん、フグは何処に行ったんや?〜」粘り強く誘いを掛けますが反応が出ません。8時30分過ぎ、刺し餌の牡蠣の半貝に着底と同時に反応が出ます。”コツコツ”穂先を送ります。”グゥーン”大きく穂先を押さえ込んで来ます。即、立ち上がって大合わせを入れます。”ガツン”竿を持つ手に魚を掛けた感触が伝わって来るのですが違和感が有ります。ラインを巻き始めてようやく正体が分かりました。アナゴを掛けたようです。海面に姿を現したのは予想通りアナゴでした。

アナゴを退けましたので他の魚たちが刺し餌の牡蠣を触って来ると思ったのですが、アナゴが居たから刺し餌の牡蠣に反応しなかったのではないようです。やはり河川からの真水の流入がかなり効いているような感じがします。アナゴを上げてから地獄の無反応な時間が延々と続きます。修行の時間です。牡蠣のムキ身で落とし込んでも全く反応が穂先に出ません。竿下には魚たちが居るはずなのですが、水潮で海水温度が下がったのか、あるいは塩分濃度が下がったのかどうかは分かりませんが、前回に引き続いて無反応な時間が嫌になるほど続きます。少ない牡蠣ゴミを撒きながら穂先の動きに神経を集中します。9時30分ぐらいに3番筏の釣り人さんが、長竿のブッ込みで良型チヌを上げられます。チヌ狙いの長竿を何本か出されて片手間にアジを狙われているようです。チヌの近くに刺し餌を持って行けば喰って来るようです。チヌが喰わない事は無い事を証明して頂きましたので、チヌが刺し餌の牡蠣を喰って来る事をイメージしながら粘り強く手返しを繰り返します。しかしアタリが遠いです。

昨冬はもう少し餌取り達の活性が良かった気がするのですが、同じ季節でも海の状態は千差万別ですので、良い勉強と考えてひたすら手返しを繰り返します。10時頃には牡蠣ゴミを撒き終えてしまいます。後は竿先にポロポロと牡蠣を割って撒きます。11時30分頃、長い長い沈黙を破って久しぶりに穂先が反応します。”ジビジビジビジビ”極弱い反応を出しながら穂先から負荷が抜けて行きます。凄く怪しい反応です。ややこしい反応は合わせる事にしていますので、タイミングを見計りながら穂先の動きに神経を集中します。穂先に負荷がなくなる寸前のタイミングで立ち上がって大合わせを入れます。”ガツン”待ちに待った心地よい感触が竿を持つ手に伝わって来ます。この突込みは間違いなくチヌの突込みです。シャープな突込みですが、重さを感じませんので余り大きくはないようです。慎重かつ強引に竿を起こしてラインを巻いて底を切ります。チヌとのやり取りを楽しみながら徐々に浮かせます。チヌも強引な突込みで相手をしてくれます。先週の事も有りますので鈎外れだけが心配です。ようやく海面直下に白い魚体が見えて来ました。海面に浮かせて無事タモに収まります。30中ごろのチヌです。有り難い事です。

今冬初の牡蠣チヌが来てくれましたので俄然やる気が出て来ます。しかし海の状態はそんなに甘くは有りません。またまた無反応な時間が延々と続きます。牡蠣ゴミが有りませんので、刺し餌の牡蠣を付けた状態で、昼ごはんのパンとカップラーメン頂ます。昼ごはんの間は竿を床に置いて穂先の動きに注意を払います。昼ごはんの間、全く穂先が反応を示す事は有りませんでした。昼ごはんを食べた事で少し気分も和らぎます。徐々に青空が広がって行きます。雨の心配もなくなりましたので、気分的にも凄く楽になります。気分は良いのですが、相変わらず海の状況は最悪のままです。無反応な時間が延々と続きます。困った事です。3時頃、3番筏の釣り人さんが上がられます。長竿のブッ込みで40台2枚、30台1枚を上げて居られたと、上がってから船頭さんが云われていました。刺し餌はサナギとの事でした。この頃からフグやアジの活性が上がって来ます。1投毎にフグに鈎ごと持って行かれます。なぜ急にフグの活性が上がって来たのか良く分かりません。アジも刺し餌の牡蠣を底で啄んで来ます。鈎掛して海面に姿を現します。しかしフグやアジの活性が上がった事でチヌへの期待が高まります。期待を込めて手返しを繰り返します。しかし期待とは裏腹に、3時30分頃には、フグやアジの高活性も急激に落ちてしまいます。良く分からない高活性でした。たぶん上手な方は、この高活性の時にチヌを引っ張り出されるのだと思います。まだまだ修行が足らないようです。4時30分と決めています納竿時間まで手返しを繰り返しましたが、再度、チヌに刺し餌の牡蠣を喰わせる事が出来ませんでした。今回も厳しい牡蠣チヌ狙いでしたが、ようやく初牡蠣チヌの顔を拝む事が出来ました。有り難い事です。

釣果:1枚 35cm