12月27日(土)    青井筏(時雨)    中潮

ようやく上佐波賀でのかかり釣りに一区切り付きましたので、今回は拓ちゃんからお誘いを受けていました青井へ釣行する事にしました。今回が今年の納竿釣行となりますので、何とか納得の行くかかり釣りしたいものです。拓ちゃんに7時頃に来て下さいと云われていますので、少し遅めの5時15分頃に出発します。国道の温度表示は−1℃を表示しています。徐々に冷え込みが緩んでいるようです。道路の凍結に注意を払って舞鶴を目指します。今でも道端には所々雪が残っています。今日もウスイ釣具店さんで氷小1ヶを購入します。青井のマル拓渡船さんの船着場に6時50分頃に到着します。既に船が付けられていて、拓ちゃんがお出迎えをしてくれます。何時もながらお客さんに対しての接客態度には頭が下がります。お互い朝の挨拶を交わします。車を船着場に停められるようになったとの事で、今日は何時もの事務所前の駐車場に持っていかなくても良いようです。身支度を整えている間に、拓ちゃんが荷物を船に積み込んでくれます。有り難い事です。今日は牡蠣チヌ狙いですので、拓ちゃんにお願いしていた牡蠣代を支払います。1カゴ3000円分を支払います。渡船代と合わせて6500円です。私1人を乗せて出船です。

7時過ぎに青井の筏群に到着します。今日私が乗せて頂く筏は、一番西側の筏列の北から4台目の筏です。今日はこの筏で拓ちゃんが牡蠣上げをされるとの事です。かなりうるさいようですので、静かにチヌを狙うなら別の筏に渡してくれるそうです。別に私は気にする性格では有りませんので、このままこの筏で1日遊ばせて貰う事にします。先ずは拓ちゃんから受け取りました牡蠣カゴの中から、刺し餌に出来る牡蠣と撒き餌にする牡蠣とを選別します。後ろの方で拓ちゃんが、ガンガンガン、ドンドンドンと牡蠣上げと牡蠣掃除をされています。牡蠣の選別も終わりましたので、今日の釣座位置と考えています西向きに荷物を集めます。海面を見ますと、透明度がここ青井でもかなり高いです。海水温度が徐々に下がっている影響かも知れません。拓ちゃんが釣座付近に牡蠣ゴミを撒いてくれます。有り難い事です。荷物の整理を終えてから、ゆっくりと仕掛けの準備をします。(タックルは竿 1.4m リール バイキングST-44 ライン 1.75号通し 錘り なし  鈎 海津12号)

8時頃から牡蠣チヌ狙いを開始します。牡蠣の半貝を刺し餌にして、1ヒロ、1ヒロ、慎重に落とし込んで行きます。何処の釣り場も同じ様な状況のようで、上層、中層では刺し餌の牡蠣には反応して来ません。底近くでヒイラギが反応するかと思ったのですが、全く反応する事なく刺し餌の牡蠣が着底します。暫く静観しますが、刺し餌の牡蠣に反応する魚は居ないようです。誘いを掛けますが全く刺し餌の牡蠣に反応を示しません。底で刺し餌の牡蠣を切って、再度、牡蠣を刺し餌にして落とし込みます。ひたすら落とし込みますが、刺し餌の牡蠣を啄んで来る魚は居ないようです。10時頃までにジビジビとした微かな反応が3回有っただけで、刺し餌の牡蠣を取られる事は有りませんでした。「う〜ん、厳しいな〜。」刺し餌の牡蠣を1ヒロ、1ヒロ、慎重に落としこみます。相変わらず上層、中層では反応が有りません。着底。”コツコツコツ・コツコツコツ・コツコツコツ・”と、フグのアタリくらいの強さのしつこい反応が穂先に出ます。このしつこい反応はチヌの可能性が有りますので、穂先を押さえ込んで来るのを待ちますが、なかなか穂先を押さえ込んで来ません。仕方が有りませんのでタイミングを見計り、立ち上がって大合わせを入れます。”ガツン”。竿を持つ手に心地よい重さが伝わって来ます。立ち上がった分、一気にラインを巻いて底を切ります。底を切ったのと同時に重さの有る強烈な突っ込みが始まります。この強烈な突っ込み、この伝わって来る重さ、間違いなくそこそこのチヌです。ラインの限界近くまで竿でためて耐えますが、限界と判断して少しラインを出してチヌの突込みをかわします。チヌが左手後ろの牡蠣ロープに突っ込みます。竿でためて耐えながら右手方向に少し移動してやり取りします。少しでも牡蠣ロープから離れたい思いからの無駄な動きをしてしまいました。何時牡蠣ロープに引っ掛かってもおかしくないのですが、まだ牡蠣ロープに引っ掛からずやり取りが出来ます。しかし、「何と云う重さの有るくそ馬力のチヌなんでしょうか。」腕がかなり疲れてきました。ラインを巻けばまた引っ張り出されます。背中に拓ちゃんの「バラシたらアカンで〜。バラシたら承知せんで!〜。」の無言のプレッシャーが突き刺さります。四苦八苦しながら徐々に浮かせます。透明度が高いですので、ボチボチ見える頃と思い、海面を覗きますと居ました。反転を繰り返しています元気なチヌが見えます。慎重に海面に浮かべて無事タモに収まります。年を重ねた体には堪えたやり取りでした。拓ちゃんも喜んでくれています。50をほんの少し切る40後半のチヌでした。有り難い事です。

 

50近くのチヌが来てくれましたので、俄然、やる気が出てきましたが、かなりキツイやり取りでしたので、少し休みたい気持ちも少し有ります。かかり釣りを10時15分頃に再開します。1ヒロ、1ヒロ、慎重に落とし込みます。着底。”コツコツコツ・コツコツコツ・コツコツコツ・”。先ほどと同じ様なしつこい反応が穂先に出ます。間違いなくチヌのアタリと信じて、タイミングを見計り立ち上がって大合わせを入れます。”ガツン”。先ほどと同じ様な心地よい衝撃が伝わって来ます。間違いなく先ほどと同じくらいの大きさのチヌです。立ち上がった分、急いでラインを巻いて底を切ります。重さを伴った強烈な突っ込みでガンガンと相手をしてくれます。「ひえ〜、またや〜。体がもたんで〜。」嬉しい悲鳴です。先ほどのチヌと同じ様に、左手後ろの牡蠣ロープ目指して突っ込みます。強烈な突っ込みに耐えながら、徐々に寄せて来ます。竿でためてラインを巻けば、また、少し引っ張り出されます。やり取りが凄く長く感じます。ようやく竿とラインが90度近くになって来ます。下へ下へと重さの有る突っ込みで抵抗します。竿でためて徐々に竿を起こして一気にラインを巻きます。海面直下に反転を繰り返している白い魚影を確認します。海面に浮かせ無事タモに収まります。やり取り中、今回も拓ちゃんの思いが背中にガンガンと突き刺さりました。有り難いプレッシャーです。50少し出たチヌです。有り難い事です。

 
 
連続でチヌが来てくれましたので体が悲鳴を上げています。嬉しい悲鳴です。拓ちゃん曰く、「顔が笑ってるで〜。」やはりニヤニヤしているみたいです。拓ちゃんは昼の2時頃まで陸で仕事をされるようで、船着場へ船を走らせて行かれます。朝は霰と北風が強く、今は北風と雨がキツイです。防寒着がビチョビチョです。まだ中までは染み込んでいないようです。時雨雲が頻繁に通過して行きます。11時前頃から底より1ヒロくらい上で、ヒイラギ、アジが刺し餌の牡蠣を啄んで来ます。底にも降りて啄んで来ます。牡蠣が持たない状態になって来ました。粘り強く手返しを繰り返します。時々、ヒイラギ、アジ、フグが鈎掛かりして海面に姿を現します。餌取り達の活性が上がって来たようです。刺し餌の投点を変えて落とし込みますが、底近くで餌取り達の餌食になってしまいます。活性が無いのも困りますが、有り過ぎるのも困り者です。餌取り達に悩まされながら手返しを繰り返します。11時40分頃、刺し餌の牡蠣の半貝を落とし込みます。ヒイラギ達に突かれながらも、何とか着底してくれます。”コツコツコツ・コツコツコツ・コツコツコツ・”。しつこい反応が穂先に出ます。穂先を押さえ込んでくる気配が有りませんので、タイミングを見計り立ち上がって大合わせを入れます。”ガツン”。竿を通して伝わって来る反応は心地よいのですが、重さが伝わって来ません。「う〜ん、デカフグか?〜。」デカフグにしては少し突っ込みがキツイです。「う〜ん、チヌか?〜。」徐々に浮かせます。突っ込む感触からチヌと確信します。前の2枚が強烈でしたので、少し拍子抜けの感じがします。釣り人とは贅沢な種族です。チヌとのやり取りを楽しみながら、海面に浮かせて無事タモに収まります。30前半のチヌです。有り難い事です。

 

12時頃、ゆっくりとお昼ご飯を食べる前に、釣座位置付近に牡蠣をつぶして撒いて置きます。今日もパンとカップラーメンのお昼ご飯です。時雨雲が相変わらず頻繁に通過して行きます。昨日の天気予報が外れたみたいです。今日は1日こんな天気のようです。ご飯を食べ終えて掛かり釣り再開です。場を休ませた後の1投は注意が必要ですので、慎重に刺し餌の牡蠣を落とし込んで行きます。底から1ヒロくらいの所で、アジが刺し餌の牡蠣を啄んで来ます。やはり餌取り達は活発なようです。1時頃、アジやヒイラギに負けじと刺し餌の牡蠣を落とし込みます。風、雨が強く吹き付けて来ます。竿を持つ手が冷たいです。何とか底まで牡蠣が持ってくれます。着底。”コツコツコツ・コツコツコツ・コツコツコツ・”。間違いなくチヌのアタリです。タイミングを見計り立ち上がって大合わせを入れます。”ガツン”。重さのある感触が伝わった瞬間に、リールが逆回転して竿が床に落ちてしまいます。雨で手が悴んで滑ったようです。リールは見事にバッククラッシュしています。竿を持ち上げて聞いて見た瞬間に凄い突込みが竿を通して伝わって来ます。「チヌがついとる!〜。」竿でためて耐えますが、牡蠣ロープに届いています。何度か無理やりにラインを巻いた所で牡蠣ロープの重さが伝わって来ます。牡蠣ロープの餌食になったようです。仕方が有りません。ラインを手繰りますが、チヌの暴れる感触が伝わって来ません。50の大台と同じくらいの感触でした。油断していました。3枚チヌが来てくれた事で、有頂天になっていたようです。ガックリです。

2時頃、拓ちゃんが帰って来られます。拓ちゃんに報告します。拓ちゃんが慰めてくれます。私の腕のせいにせず、天候のせいにしてくれます。優しい人です。ヒイラギ、アジ、フグに翻弄されながら時間だけが過ぎて行きます。落ち込んだ気持ちで手返しを繰り返します。拓ちゃんも時々牡蠣ゴミを撒いてくれます。今日は用事が有るので、拓ちゃんに、4時で終わって欲しいと云われていますので、片付けと掃除の事を考えますと、4時前には終わなくてはいけません。ボチボチ納竿の事を考え出した3時30分頃、刺し餌の牡蠣が着底と同時に、”コツコツコツ・コツコツコツ・コツコツコツ・”と、チヌと思われるしつこい反応が穂先に出ます。心臓バクバクです。押さえ込む気配が有りませんので、立ち上がって渾身の力で大合わせを入れます。”ガツン”。竿を通して心地よい重さが伝わって来ます。間違いなくチヌの感触です。一気にラインを巻きます。チヌの強烈な突込みが始まります。必死で竿でためて耐えます。ラインの限界近くで少しラインを出して、チヌの強烈な突込みをいなします。右前方に突っ込んでいますので、牡蠣ロープの心配がない分、少しやり取りに余裕が出来ます。しかし、重さのある強烈な突っ込みに耐えなくてはいけません。後ろからは拓ちゃんの「バラすなよ〜、今度バラシたら承知せんぞ!〜。」ひしひしと無言の視線が背中に突き刺さります。膝のクッションを利用してチヌの強烈な突込みをいなします。強引に竿を起こして素早くラインを巻いて徐々に浮かせます。海面近くになっても強烈な突込みを止める事は有りません。何と元気印のチヌなんでしょう。ようやく海面直下にユラ〜と浮き上がって来る魚影を確認します。間違いなく大台のチヌです。慎重に海面に浮かせ無事タモに収まります。50前半のチヌです。有り難い事です。

 

大型チヌが来てくれましたので、拓ちゃんと一緒に喜び合います。バンザイ、バンザイ。何とか失敗を取り返す事が出来ました。有り難い事です。あのまま納竿していれば、悔いの残る竿納めになっていたと思うのですが、何とか帳尻を合わせる事が出来ました。これで納竿する事を拓ちゃんに伝えます。「何でや〜、まだ4時までに時間が有るで〜。」「いやいや、人間欲をかいたらろくな事がないで〜。」という事で、2014年度の竿納めは本人もビックリするくらいの好釣果に恵まれました。有り難い事です。こんな事はめったに有りませんので、初釣りは気を引き締めてかかり釣りを楽しみたいと思います。今日は拓ちゃんが牡蠣ゴミを撒いてくれたおかげと感謝しています。有り難うございました。来年は病気も治り、以前と同じ様にかかり釣りを楽しむ事が出来れば嬉しいと思っています。気分よく竿納め釣行を終える事が出来ました。有り難い事です。今、青井が何年ぶりかで凄く熱いです。おそらく牡蠣上げが始まったからだと思います。型狙いには今がチャンスです。

 

釣果:4枚 31cm 49.5cm  50.5cm 51cm