12月19日(金)    上佐波賀筏(曇り後晴れ)    中潮

各地に強風と大雪をもたらした爆弾低気圧が通過した後の19日は穏やかな天気に恵まれそうですので、前日に佐波賀渡船さんへ予約の電話を入れますと、「これます?〜。来られても船頭の判断で渡せないかも知れませんよ〜。それで良かったら来て頂いても構いませんが〜。」行く気満々で電話を入れたのですが、いきなり電話口でカウンターパンチを食らいます。よくよく聞いて見ますと、電話当日の天気で話をしておられたようです。19日は穏やかな天気のはずですので、釣行する事を伝えます。道路の状態が良く分かりませんので、少々早い3時50分頃に自宅を出発します。自宅を出る時から雪景色です。国道の温度表示は−4℃を表示しています。凄く冷え込んでいます。道路の凍結が心配ですので、安全運転で舞鶴を目指します。道端には雪が有りますが、道路は除雪されて塩カルが撒かれています。ウスイ釣具店さんで氷小1ヶを購入します。少し時間が早いようですので、コンビニでコーヒーを買って一休みします。上佐波賀の佐波賀渡船さんに6時頃に到着します。まだ暗いです。先客さんは居られないようです。船頭さんもまだ来られていません。車の中で休んでいますと、6時10分頃に船頭さんが来られます。船頭さんに渡船できるか聞いてみますと、「ああ〜、行けるよ〜。」一安心です。穏やかな海が広がっています。身支度を整えて荷物を船着場に運びます。私一人を乗せて出船です。

6時40分頃に上佐波賀筏群に到着します。先週の釣行で良い思いをさせて頂いた24番筏に上がります。船頭さんに牡蠣ロープを持って帰るように云われます。前回の釣行時に牡蠣ロープをまたそのまま吊るしてしまいましたので、今回は前回分と合わせて2本持ち帰ります。釣座位置を前回と同じ向きの南向きに構えます。海の色はチンチンに冷えたような感じの色をしています。手を海水につけますとかなり冷たいです。今日はかなり厳しいかかり釣りになりそうな嫌な予感がします。先ずは牡蠣ロープを引き上げます。前回の隣の牡蠣ロープを引き上げますと凄く軽く感じます。牡蠣が余り付いていなくて小さいです。牡蠣ロープを元に戻して、さらにその隣の牡蠣ロープを引き上げます。凄く重たいです。大きな牡蠣が沢山付いています。吊るしてある牡蠣ロープによって出来不出来が有るようです。金槌と鏨を使っての朝一の大仕事をします。牡蠣掃除に余りなれていませんので、前回同様に防寒着をドロドロにしながら牡蠣と格闘します。8時20分頃、ようやく牡蠣掃除を終えることが出来ました。朝からかなりキツイ大仕事です。牡蠣ゴミの1/4くらいを釣座位置付近に撒きます。ゴミを撒き終えてから、ゆっくりと仕掛けの準備をします。(タックルは竿 1.4m リール バイキングST-44 ライン 1.75号通し 錘り なし ゴム張り 0.8号 鈎 海津12号)

8時30分頃から牡蠣チヌ狙いを開始します。今日も他の餌を持って来ていませんので、フグを始めとする餌取り達が活発であれば厳しいかかり釣りを余儀なくされます。牡蠣の半貝を刺し餌にして1ヒロ、1ヒロ、慎重に落とし込んで行きます。前回同様に上層、中層では刺し餌の牡蠣を触って来る魚は居ないようです。アジも居ないようです。底から1ヒロくらい上に居るヒイラギも居ないようです。着底。反応が穂先に出ません。暫く静観しますが、刺し餌の牡蠣を啄んでくる魚は居ないようです。上下の誘いを掛けますが、刺し餌の牡蠣を触って来ません。前回よりかなり活性が悪いようです。底で刺し餌の牡蠣を切って、再度、刺し餌の牡蠣を落とし込みます。しかし、刺し餌の牡蠣を触って来る魚は居ません。何度か誘いを掛けて刺し餌の牡蠣を触って来なければ、底で刺し餌の牡蠣を切って、再度、刺し餌の牡蠣を落とし込む事を繰り返します。何度目かの落とし込みでようやく魚の反応が穂先に出ます。着底後、”ジビジビジビ、フ〜、ジビジビジビ、フ〜・・・・・”。穂先を上げたり下げたりしています。間違いなくヒイラギの反応です。刺し餌の牡蠣を取られましたので、ラインを巻き上げて再度落とし込みます。着底。”コツコツ、コツコツ・・・・・”と、少し強めの反応が出ます。穂先を送りますが次の反応が出ません。ラインを巻き上げますと鈎が有りません。フグが反応しだしたようです。「う〜ん、フグが出だしましたか〜、厳しいな〜。」徐々に魚達の活性が上がって来ます。9時頃、1ヒロ、1ヒロ、刺し餌の牡蠣を落とし込んでいた所、5ヒロくらいの所で、”コツコツコツ、コツコツコツ、グゥン〜”と、穂先を大きく押さえ込んで来ます。即、立ち上がって大合わせを入れます。”ガツン”。心地よい重量感が竿を持つ手に伝わって来ます。一気に筏の中に突っ込みます。この重量感、この突っ込み、間違いなく良型の浮きチヌです。ラインを出せませんので竿でためて耐えます。徐々に竿を起こして一気にラインを巻きます。幸運にも、まだ、牡蠣ロープに引っ掛からないようです。もっとタナが浅ければ何とかなるのですが、この深さで筏の中へ突っ込まれると非常に厳しいです。チヌの強引な突込みを竿でためて耐えながら徐々に浮かせます。かなり浮かせた所で左手後方に突っ込まれます。竿でためて耐えます。徐々に竿を起こします。かなりの重量感が竿を持つ手に伝わって来ます。どうやら牡蠣ロープの餌食になったようです。竿を通してチヌの暴れる反応が伝わって来ません。どうやら鈎が外れたようです。ラインを巻きますと偶然に鈎が付いたまま上がって来ます。どのような引っ掛かり方をしたのか分かりませんが、今回も前回と同じ様に1枚目のチヌをバラシてしまいました。情けないです。

バラシた事は仕方が有りませんので、バラシた事を引きずらないように手返しに集中します。相変わらず底付近でヒイラギが牡蠣の刺し餌を啄んで来ます。”ジビジビジビ、フ〜、ジビジビジビ、フ〜、・・・・・”。前回より牡蠣が大きいですので底まで持ってくれます。底では時々フグが刺し餌の牡蠣を啄んで来ます。”コツコツ・・コツコツ・・”と、チヌの反応と余り変わらない感じのアタリですので、ついつい穂先を送って鈎ごと持っていかれます。手が悴んでいる時は頭にきそうです。牡蠣の半貝や剥き身を刺し餌にして前、左右と投入点を変えて落とし込みますが、刺し餌が竿下に来ればヒイラギやフグに啄まれてしまいます。しかし、前回と比べて、活性の方は余り良いとは云えません。これは牡蠣の大きさによるものかも知れませんが、取られるまでの時間が長いように感じます。9時30分過ぎ、刺し餌の牡蠣の半貝を落とし込みます。底より1ヒロくらい上からヒイラギの反応が穂先に出ます。。”ジビジビジビ、フ〜、ジビジビジビ、フ〜、・・・・・”。着底。相変わらず”ジビジビジビ、フ〜、ジビジビジビ、フ〜、・・・・・”と、刺し餌の牡蠣を啄んでいます。フ〜と穂先に負荷がなくなった時に合わせを入れます。”ガツン”。合わした本人がビックリする衝撃が竿を持つ手に伝わって来ます。この重さ、この突っ込み、ヒイラギとは違います。間違いなくチヌの感触です。重さを余り感じませんので余り大きくは無いようです。チヌの突込みを竿の上下でかわします。竿を起こしラインを巻いて底を切ります。筏の中に入られないように注意をして、チヌとのやり取りを楽しみます。竿を絞り込む突っ込み、堪りません。十分にチヌとのやり取りを楽しんで、海面に浮かせて無事タモに収まります。30中ごろのチヌです。有り難い事です。牡蠣チヌのアタリがますます分からなくなって来ました。

 
 
チヌのアタリがますます分からなくなって来ましたが、色々と悪い頭で考えても仕方が有りませんので取り合えず手返し繰り返します。先ほどのアタリと同じ様な反応で合わせを入れますが、海面に姿を現すのはヒイラギばかりです。よく分かりません。10時前、刺し餌の牡蠣の半貝を落とし込みます。ヒイラギに啄まれながら着底します。直ぐに”コツコツ”と、刺し餌の牡蠣を啄んで来ます。次の反応に備えて身構えます。”コツコツ、クー”と、ほんの少し穂先を押さえ込んだ所で、大合わせを入れます。”ガツン”。心地よい感触が竿を持つ手に伝わって来ます。竿を通して伝わって来る感触はチヌの感触です。バラさないように慎重にやり取りをします。期待に胸を膨らませながらやり取りをします。筏の中には突っ込まず、下へ下へと突っ込みますので安心です。海面直下に姿をようやく現しました。大アナゴです。ガックリ。少々ショックが大きいです。チヌと思ってやり取りをしていました。完全にだまされました。久しく大アナゴを掛けていませんので、大アナゴの感触を忘れていました。大アナゴを上げましたので、魚達の活性が上がると思っていたのですが、逆に魚達の反応が殆どなくなってしまいました。原因がよく分かりません。底の魚達のいやな物が来たのか、それとも底潮の温度が下がったのか良く分かりませんが、魚達の反応が良くありません。辛抱強く手返しを繰り返します。12時頃まで粘り強く手返しを繰り返しましたが、殆ど底では反応が出る事は有りません。気分を変えるために昼ご飯を食べる事にします。前回と同じく、昼ご飯を食べる前に釣座位置付近に牡蠣ゴミを撒いて置きます。パンとカップラーメンの昼ご飯をゆっくりと食べます。曇り空ですが、風も穏やかでのんびり出来ます。寒さも余り感じません。

昼ご飯を食べ終えてかかり釣りを再開します。前回は少し浮いているチヌが刺し餌の牡蠣を喰って来ましたので、1ヒロ、1ヒロ、慎重に落とし込みますが反応無く着底します。着底しても穂先に反応が出ませんので、上下の誘いを頻繁に掛けます。ようやく底から1ヒロくらい上でヒイラギが反応を示してくれます。刺し餌の牡蠣に反応させながら着底させます。。”ジビジビジビ、フ〜、ジビジビジビ、フ〜、・・・・・”。ヒイラギが底でも反応してくれます。穂先に負荷がなくなった時に合わせを入れますが、時々、ヒイラギが海面に姿を現します。チヌが鈎掛かりする事は有りません。ヒイラギを底で反応させたのが良かったのかどうかは分かりませんが、1時頃から底でフグの活性が上がって来ます。チヌの反応に良く似た反応ですので、穂先を送って鈎ごと持って行かれます。また、ラインにキズが入り鈎を結び直さなくてはいけませんので、フグの反応が出てくれるのは嬉しいのですが、鈎の結び直しに時間を取られますので少々厄介です。2時30分頃、底で少し穂先を押さえ込んだ反応で合わせを入れて普通のアナゴを掛けます。今回は騙されませんでした。アナゴが竿下に居ますので、チヌが竿下に寄って来ない可能性も否定出来ないかも知れません。ヒイラギやフグに翻弄されながら手返しを繰り返します。3時頃、今日最後の牡蠣ゴミを撒きます。前回の納竿時間は5時でしたが、船着場で後片付けをしている間に暗くなりますので、今日は納竿時間を4時30分と船頭さんに伝えて有りますので、筏の掃除等を考えますと、4時過ぎ位までのかかり釣りです。ひたすら手返しを繰り返します。徐々に納竿時間が迫って来ます。4時頃、今日最後の1投と決めて牡蠣の半貝を刺し餌にして、1ヒロ、1ヒロ、慎重に落とし込みます。相変わらず底より1ヒロくらい上からヒイラギが啄んで来ます。ヒイラギに啄まれながら着底します。直ぐに”コツコツ、コツコツ、・・コツコツ、コツコツ、・・”と、しつこく刺し餌の牡蠣を啄んで来ます。「う〜ん、フグにしてはしつこいな〜。ひょっとして最後の1投に来たかな?〜。」穂先を押さえ込む事は有りません。「う〜ん、適当なタイミングで合わせを入れんとしゃ〜ないな〜。」タイミングを見計り、立ち上がって大合わせを入れます。”ガツン”。心地よい重量感が竿を持つ手に伝わって来ます。この重さ、この突っ込み、大アナゴではなく、間違いなく良型のチヌと確信します。最後の1投で来てくれました。強引な突っ込みでなかなか底を切らしてくれません。竿でためて耐えますが、ジリジリとラインを引っ張り出されます。なかなかラインを巻かせて貰えません。少しチヌの強引な突っ込みが緩んだ隙に、強引に竿を起こしてラインを巻いて底を切ります。ラインを巻けば又直ぐに少し引っ張り出されます。筏の中に入られないように注意をしてやり取りをします。この重量感、この強烈な突込み、堪りません。ハラハラドキドキしながらチヌとのやり取りを楽しみます。強引な突っ込みでラインを引っ張り出されながらも徐々に浮かせます。海面近くになってもよく突っ込んで相手をしてくれます。海面直下で反転している白い魚影を確認します。間違いなく良型チヌです。海面に浮かせて無事タモに収まります。40中ごろのチヌです。有り難い事です。

 

まさか、最後の1投に良型チヌが来てくれるとは思いませんでした。こんな事が起きる事が現実に有るのだと身を持って体験することが出来ました。最後にチヌが来てくれましたので、気持ちよく竿を納める事が出来ました。有り難い事です。今回も牡蠣チヌの顔を拝む事が出来て幸運でした。少し牡蠣チヌの面白さが分かって来たような気がしますが、今だに牡蠣チヌのアタリが良く分かりません。色々なアタリが穂先に出ますので、ヒイラギと思って合わせを入れますとチヌの場合が有りますので良く分かりません。又、フグのアタリとチヌのアタリもよく似ていますので紛らわしいです。毎回の牡蠣チヌ狙いの釣行が当分の間勉強の場となりそうです。何回も痛い目に会わなければ覚えられないと思います。今日は上佐波賀筏群に私1人で、穏やかな天気でノンビリとかかり釣りを楽しむ事が出来ました。次回も牡蠣チヌ狙いになりそうです。

 

釣果:2枚 35cm 47cm