10月29日(水)    青井筏(晴れ)    中潮

青井のマル拓渡船の船頭さんから、「ボチボチ良型のチヌが上がり出しましたよ。」と、メールを頂きましたので、今回は青井に釣行する事にしました。良型以上のチヌを釣り上げてスカッとしたいものです。自宅を4時30分頃に出発します。国道の温度表示は2℃を表示しています。今朝はガンガンに冷え込んでいます。防寒着を持って来て正解のようです。観音峠を降り切った所から濃い霧が立ち込めています。今朝の冷え込みで濃い霧が発生したようです。安全運転で舞鶴を目指します。今回も舞鶴のウスイ釣具店さんで、オキアミLL1パック、サナギ小1袋、サナギミンチ1袋、紀州釣り用のダンゴ小1箱、氷小1ヶを購入します。青井のマル拓渡船さんに6時10分頃に到着します。先ずは船着場に荷物を降ろして、車を駐車場に停めに行きます。船着場に歩いて向かいます。船頭さんが先客さんを送られて帰って来られています。既に荷物が船に積み込まれています。何時もながら気の利く船頭さんです。お互い朝の挨拶を交わして、渡船料金を支払い私1人を乗せて出船です。

6時20分頃に青井筏群に到着します。船頭さんの薦めで、一番西側の列の小屋付きの筏に上がります。筏に上がり海の色を見ますと結構な透明度です。この所大雨が降っていませんので、由良川からの濁った水が入っていないからだと思われます。透明度が良過ぎるのも余り良くない様に思います。釣座位置を西向き側に構えます。荷物の整理を終えてからダンゴの用意をします。今日は朝一の落としこみをせずに、ダンゴ釣りからスタートする事にします。ダンゴの用意が出来ましたので、ゆっくりと仕掛けの準備をします。(タックルは竿 1.4m リール バイキング筏-44 ライン 1.75号通し 錘り ゴム張り 0.5号 鈎 海津12号)

6時40分頃からダンゴ釣りを開始します。先ずは刺し餌のオキアミをダンゴに包んで投入します。着底。ダンゴを突く反応が出ません。まだ竿下にボラは居ないようです。ダンゴが自然に割れて刺し餌のオキアミが飛び出します。”コツコツ”。次の反応を待ちますが穂先はピクリとも動きません。ラインを巻き上げて確認します。綺麗に刺し餌のオキアミがなくなっています。オキアミは瞬殺状態のようです。次はオキアミコーンを刺し餌にしますが、ダンゴから抜けて直ぐに”コツコツ”で、刺し餌のオキアミを取られます。まだコーンが残っているはずですので次の反応を待ちますが、穂先に反応が出る事は有りません。誘いを掛けますが刺し餌のコーンには反応しません。オキアミサナギでも同じ様な状況で、オキアミは瞬殺ですがサナギには反応を示しません。魚達の活性はイマイチのようです。

オキアミを主にしての抱き合わせの刺し餌で手返しを繰り返します。手返しが効いて来たのか、竿先辺りにボコボコと泡が上がって来ます。ボラが登場したようです。ダンゴを突いて貰おうと手返しを早めます。”ツンツンツン、ツンツンツン”。餌取りがダンゴを啄んでいるような弱い反応が出だします。ボラにしてはダンゴを突くアタリが弱過ぎるような気がします。我慢強く手返しを繰り返しますが、状況が変化する事は有りません。どうもボラが底には降りていないような気がします。時々、刺し餌のサナギに数ヶ所穴が開いていますので、ダンゴを啄んでいるのはハゲのような気がします。ボラが底に降りない条件が底に有るのだと思います。何とか底に降りて貰おうと手返しを早めますが、ボラらしきダンゴ突きが出る事は有りません。

10時頃、手返しを繰り返していた所、牡蠣ガラを引っ掛けたようで根掛りしてしまいます。強引に竿を持ち上げますと引っ掛けた物が浮き上がります。おそらく牡蠣ガラだろうと思い、海面を見ながらゆっくりと巻き上げて行きます。途中から引っ張るような感触が竿を通して伝わって来ます。「う〜ん?、牡蠣ガラ違うんか?〜。ひょっとして?〜」。嫌な予感がします。海面を覗きながらラインを巻き続けます。海面に姿を現したのは、やはり嫌な予感通りタコでした。タコが竿下に陣取っていましたので、他の魚たちが警戒していたので活性が悪かったのかも知れません。タコを退けましたので、これでボラのダンゴ突きが出てくるはずですので手返しを早めます。

10時過ぎ、サナギコーンハリスダンゴを投入します。着底。”ゴンゴンゴン、ゴンゴンゴン、ゴツゴツゴツ、グー”。穂先が海面に突き刺さります。即、大合わせを入れます。”ガッン”。根掛かりしたような衝撃が竿を持つ手に伝わって来ます。強引に竿を起こすと根が動き出します。この一本調子の動きはボラのようです。掛けてはいけないボラを掛けてしまったようです。それも大ボラを掛けてしまったようです。何とか底を切ろうとするのですが、なかなか底を切る事が出来ません。ジリジリとラインを引っ張り出されます。前に動いていた大ボラがいきなり筏の中に向かって突進します。何とか竿でためて耐えていたのですが、いきなり負荷がなくなります。ラインを見ますと穂先から1ヒロくらいの所から切れています。どうやら足元のブイにラインが引っ掛かって切れたようです。大ボラとは思うのですが、アタリから見てチヌの可能性も少し有りましたので、何とか顔だけでも見たかったと思います。

底を荒らしましたのでボラのダンゴ突きが穂先に出ません。オキアミサナギの刺し餌が自然に割れたダンゴから飛び出します。”コツコツ”。オキアミを取られたようです。サナギが残っていますので穂先の動きに注意を払います。直ぐに”コツコツコツ、クー”と穂先を小さく押さえ込んで来ます。即、大合わせを入れます。何か鈎掛かりしました。海面に姿を現したのはハタの子でした。ボラにダンゴを突いて貰おうと手返しを早めます。ようやく10時30分過ぎ頃から”ゴンゴンゴン、ゴンゴンゴン”と、ボラらしきダンゴ突きが出だします。ボラを掛けないように注意しなくてはいけません。ボラにダンゴを突いて貰って、他の魚達の活性を上げなくてはいけません。しかし、ダンゴを割るだけの活性がボラには有りません。途中でダンゴを突くのを止めてしまいます。今日も海の状況は前回の白浜と同じ状況のようです。これでハゲの活性が落ちればオキアミが無傷で上がって来そうです。

10時45分頃、刺し餌のサナギコーンをダンゴに包んで投入します。着底。いきなりダンゴを突いて来ます。”ゴツゴツゴツゴツゴツ”。穂先が戻らない強烈なダンゴ突きです。このダンゴ突きは経験上、間違いなくチヌが中の刺し餌をダンゴごと喰って居るアタリです。穂先が目一杯に押さえ込まれたタイミングで大合わせを入れます。”ガツン”。心地よい感触が竿を持つ手に伝わって来ます。この突っ込み、この重量感、間違いなく良型チヌの感触です。チヌの突込みを竿でためて耐えますが、竿の角度が徐々に悪くなって来ますのでラインを少し出して角度を調整します。徐々に竿を起こして一気に起こした分のラインを巻きます。ラインを巻けばまた少しラインを引っ張り出されます。何度かのラインの出し入れでようやく底を切る事が出来ました。後は筏の中に入られないように注意しながらやり取りをします。久し振りの良型と思われるチヌとのやり取りを楽しみます。強引かつ慎重にやり取りを楽しみます。何度味わっても気持ちのよいチヌの強引な突っ込みです。徐々に浮かせます。海面直下に白い魚体が反転しているのが見えます。間違いなく良型チヌです。慎重に海面に浮かせて無事タモに収まります。40中ごろのチヌです。有難い事です。

チヌが来てくれましたので手返しにも力が入ります。しかし、チヌと思われる反応がなかなか穂先に出ません。ボラのダンゴ突きも出たり出なかったりと安定しません。昼を廻るとハゲの活性も徐々に落ちて来ます。サナギやコーンが無傷で上がり出します。午前中、サナギやコーンに少しは反応していたハゲでしたが、昼を過ぎる頃より全く反応しない時間帯が増えて来ます。何とか活性を上げようと手返しを早めますが、なかなか活性が上がって来ません。出船時に納竿時間は4時30分と船頭さんに云われていますので、何とかそれまでに再度チヌに刺し餌を銜えて貰おうとひたすら手返しを繰り返します。徐々に釣り人さんが上がり出されます。徐々に寂しくなって行きます。10時頃から時々突風を交えて吹きつける北方向の風が弱まる事は有りません。4時頃から活発にボラがダンゴを突き出します。ハゲもサナギやコーンを齧り取ります。ようやく魚達の活性が上がって来たようです。何とか残り30分、チヌアタリを捉えようと穂先の動きに神経を集中しましたが、残念ながら再びチヌが刺し餌を銜えてくれる事は有りませんでした。

 

釣果:1枚 45cm